【天文ニュース】小マゼラン雲に超軟X線新星発見

国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟に搭載されている全天X線監視装置(MAXI)は、2011年11月11日(日本時間)に小マゼラン雲外周で短時間だけ輝いたX線源を発見しました。


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この天体は、超軟X線新星と考えられています。白色矮星と恒星との連星系で起こる爆発現象の一つで、
(1)恒星のガスが白色矮星に流れ込む
(2)表面に溜まったガスが急に核融合反応を始める
(3)急に明るくなり、低エネルギーのX線で強く輝く
という過程で起こったと考えられています。


NASAγ線観測衛星「スウィフト」が追観測をした結果、この天体の位置にハービッグAe/Be型星が存在することがわかりました。ハービッグAe/Be型星というのは、年齢が1000万年よりも若い、主系列前の星で、太陽の2-8倍程度の質量を持ち、スペクトル型はAまたはBとなっています。


超軟X線新星とハービッグAe/Be型星との関係はよくわかっておらず、今後の研究課題ということです。


キーワード
白色矮星
連星系
ハービッグAe/Be型星